扁平上皮がんの診断補助に用いられるSCC抗原測定
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は1月16日、扁平上皮がんの診断補助に用いられる腫瘍マーカーSCC抗原を測定する「エクルーシス試薬 SCC」を1月23日に発売をすることを発表した。
画像はリリースより
扁平上皮がんは粘膜を覆った扁平上皮にできるがんで、肺がんの一部、子宮頸がん、食道がん、頭頸部がんなどに見られる。SCC抗原は、この扁平上皮細胞中で広く発現するたんぱく質で、扁平上皮がん細胞では、より高濃度に存在するため、血液中のSCC抗原測定は扁平上皮がんの診断補助に用いられている。
ECLIA法により、微量検体を迅速測定
SCC抗原はSCCA1抗原とSCCA2抗原という2種類のたんぱく質から構成され、SCCA2抗原は、SCCA1抗原に比べ扁平上皮がん細胞でより高い発現性を示すことが知られている。そのため両方の抗原を測定することが、がん診療において重要と考えられていた。
今回のエクルーシス試薬 SCCは、電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)を測定原理とする同社の自動分析装置を用いて、15μLという微量検体を18分で測定可能。開封後も7週間は自動分析装置上で安定性を保つので、検体数が少ない医療機関の検査室にも対応が可能だ。
がんの補助診断では、複数のマーカーを組み合わせることが多いため、同社ではさまざまながん種に対応できる腫瘍マーカーを10種類以上販売しており、同製品の発売によって、腫瘍マーカーのラインアップを拡充するという。
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・ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 プレスリリース