カルテオロール塩酸塩とラタノプロストの2つの有効成分を配合
大塚製薬株式会社は1月11日、緑内障・高眼圧症治療の新配合点眼液「ミケルナ(R)配合点眼液」を発売した。販売については、千寿製薬株式会社と共同販促(コ・プロモーション)を実施するとしている。
画像はリリースより
同剤は、同社が独自に創製した非選択性β遮断薬のカルテオロール塩酸塩と、プロスタグランジン関連薬であるラタノプロストの2つの有効成分を配合した点眼液。カルテオロール塩酸塩の眼圧下降作用の持続化剤であるアルギン酸も配合している。
カルテオロール塩酸塩は、毛様体上皮における房水産生を抑制することで眼圧を下降させる作用がある。もうひとつの有効成分であるラタノプロストは、プロスタノイドFP受容体の活性化によるぶどう膜強膜からの房水流出を促進する作用を持ち、1日1回点眼という利便性の良さから、緑内障・高眼圧症治療薬として現在最も使用されている。
患者の利便性と治療効果の向上に期待
緑内障は、日本における失明原因の上位に位置する不可逆性の視機能障害。唯一の治療法は眼圧下降とされている。原則として単剤から治療開始するが、眼圧が十分に下降しない場合は複数の点眼液で治療することが多い。しかし、多剤併用になるとアドヒアランスが低下して効率的な治療が期待できないため、治療効果をより確実にするための配合点眼液の利用が望まれていた。ミケルナの発売により、患者の利便性と治療効果の向上が期待される。
なお、現在、大塚製薬と千寿製薬が販売している緑内障・高眼圧症治療剤「ミケラン点眼液」「ミケランLA点眼液」も2017年4月1日より大塚製薬に販売を一元化し、両社で共同販促を実施する予定。
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・大塚製薬株式会社 ニュースリリース