EGFR T790M変異検査が血漿検体で可能に
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は2016年12月27日、上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異を検出する検査薬「コバス(R) EGFR変異検出キット v2.0」の一部変更承認を12月26日に取得したと発表した。今回、従来の組織検体に加え、血漿検体が適応追加された。
同検査薬は、ゲノムDNA中のEGFR遺伝子変異を定性的に検出する体外診断用医薬品。非小細胞肺がん(NSCLC)患者のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)投与前の初回検査に使用する。
また、EGFR-TKI耐性遺伝子変異であるT790M変異の検出において、コンパニオン診断薬としてアストラゼネカ株式会社の非小細胞肺がん治療薬「タグリッソ(R)錠40mgおよび80mg」(一般名:オシメルチニブメシル酸塩)の適応判定も可能。
国内初のリキッドバイオプシーによる固形腫瘍の遺伝子変異検出キット
コバス EGFR変異検出キット v2.0は2016年3月に組織を検体とするEGFR変異検出キットとして承認。リアルタイムPCR法で測定し、核酸増幅・検出装置「コバス(R) 4800 システム コバス z 480」を対応機種としている。検出対象変異は、ゲノムDNA中のEGFR遺伝子のエクソン18、19、20、および21中の42変異。今回、EGFR T790M変異検査に対する血漿検体が追加されたことで、固形腫瘍の遺伝子変異検査としては国内初のリキッドバイオプシーによる遺伝子変異検出キットとなった。
今回の承認により、患者にとってより身体的負担の少ない検査が可能となった。患者の病態や病状にあわせ、幅広い段階での使用が期待できるという。同社は、患者の適切な治療選択のために、今後も貢献を続けていくとしている。
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・ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 プレスリリース