ホジキンリンパ腫を効能・効果とする希少疾病用医薬品に指定
小野薬品工業株式会社は12月2日、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ(R)点滴静注20mg、100mg」(一般名:ニボルマブ)について、「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」に対する国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表した。
オプジーボは、日本で実施された再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫を対象とした第2相臨床試験(ONO-4538-15試験)において、中央判定による奏効率が75.0%(95%Cl:47.6–92.7)だった。なお、同剤は、厚生労働省より、2016年3月にホジキンリンパ腫を効能・効果とする希少疾病用医薬品の指定を受けている。
ホジキンリンパ腫は、リンパ細網系から生じた細胞の限局性または播種性の悪性腫瘍であり、国内年間患者数は約2,000人と推定。ホジキンリンパ腫では、初回治療として化学療法や放射線療法が行われる。再発または治療抵抗性が認められた場合には、化学療法や自家造血幹細胞移植による治療が行われるが、再発または難治性のホジキンリンパ腫患者における予後は悪いことから、新たな治療薬の開発が期待されている。
57か国で規制当局からの承認を取得済み
オプジーボは、2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売開始。その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能または転移性の腎細胞がんに対する承認を取得。また、頭頸部がんについても承認申請しており、胃がん、食道がん、胃食道接合部がんおよび食道がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、悪性胸膜中皮腫、卵巣がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験を実施している。
海外においても、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、オプジーボ単剤療法および他の治療薬との併用療法による臨床試験を実施中で、現在、オプジーボは、小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ社との連携の下に57か国で規制当局からの承認を取得している。
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・小野薬品工業株式会社 プレスリリース