先端巨大症、下垂体性巨人症を適応症として
ノバルティス ファーマ株式会社は11月30日、先端巨大症および下垂体性巨人症の治療薬である、持続性ソマトタチンアナログ(Somatostatin analogues:SSA)製剤「シグニフォー(R)LAR(R)筋注用キット20mg、同40mg、同60mg」(一般名:パシレオチドパモ酸塩)の販売を12月2日より開始すると発表した。
画像はリリースより
先端巨大症は、脳下垂体に発生する良性の腫瘍により、成長ホルモンおよびインスリン様成長因子(IGF-1)が過剰に分泌され、手足や内臓の肥大、先端巨大症様顔貌といった身体的変化がみられる希少な内分泌疾患。下垂体性巨人症は、骨端軟骨線閉鎖前の成長ホルモン過剰分泌により、著しい身長増加が認められる。
いずれの疾患も、下垂体前葉から慢性的に成長ホルモンが過剰に分泌され、成長ホルモンの過剰分泌が長期にわたると、糖尿病、高血圧、心疾患などを引き起こすリスクがある。国内での有病者数は、先端巨大症が約1万1,000人、下垂体性巨人症が約400人で、年間発症数はそれぞれ約700人、約20人と推定されている。両疾患ともに、国内では、下垂体性成長ホルモン分泌亢進症として、難病に指定されている。
第1世代SSAと比べ、より多くの患者で成長ホルモンとIGF-1のコントロールを達成
シグニフォーは、ホルモンを過剰分泌する良性腫瘍で発現しているソマトスタチン受容体に結合、活性化することによりホルモン分泌を抑制するSSA製剤で、既存のSSAで親和性の低いソマトスタチン受容体のサブタイプにも高い親和性を示す。
国内外の臨床試験において、シグニフォーは第1世代SSAと比較し、より多くの患者で成長ホルモンとIGF-1のコントロールを達成し、さらに顕著な腫瘍体積の縮小、先端巨大症の臨床症状の改善傾向などを示し、2016年9月28日に製造販売承認を取得した。外科的処置で効果が不十分または施行が困難な先端巨大症や下垂体性巨人症の患者に対する新たな治療選択肢となると、同社は述べている。
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・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース