先進の医療データ・マネジメント・ソリューション展開で事業強化
東芝メディカルシステムズ株式会社は11月2日、同社の子会社である米バイタル・イメージズ・インク(Vital Images, Inc.)を通じて、カナダを本拠とするカロス・ヘルス社(Karos Health)と、買収を目的とした株式譲渡契約を締結したと発表した。この契約は、現地米国時間の11月1日付で行われた。
近年、医療現場では、病院内に蓄積されている診断画像、手術動画、カルテ情報などの多様な医療情報の統合と一元管理によるワークフロー効率化や情報管理コスト削減、データの利活用による医療および経営の高度化・効率化に寄与する高度な情報システムが求められている。また、地域医療連携の進展により、医療機関同士の情報連携を支援・促進するための医療情報ネットワークの構築も重要性を増してきている。
医療情報の相互連携を支援するソリューションに実績
同社の子会社であるバイタル社は、臨床画像処理・解析技術に強みを持ち、医療画像処理ソフトウェア「Vitrea」など、医療ソリューションを世界で展開。今回バイタル社が買収するカロス社は、ベンダー・ニュートラル・アーカイブ(VNA)に代表される、医療施設内や複数の医療施設間において診断画像を中心とする医療情報の相互連携を支援するソリューションで実績がある。
カロス社のVNAソリューションは、医療施設内のPACSなど既存IT設備を稼働させたままニーズに合わせた小規模での導入と、段階的かつ継続的な拡張を可能にする特長を有しており、医療ITベンダー・医療機関・医療従事者の情報連携の促進を実現できる先進的な技術として高く評価されている。これまでバイタル社とカロス社は、米国および欧州において協業してきた。同社は今回の買収により、医療情報の配信・統合・管理・解析にいたる包括的なソリューションを世界中の医療施設に提供できるようになるとしている。
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・東芝メディカルシステムズ株式会社 ニュースリリース