医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 米サノビオン、医薬品ベンチャー・シナプサス社の買収完了-大日本住友製薬

米サノビオン、医薬品ベンチャー・シナプサス社の買収完了-大日本住友製薬

読了時間:約 1分14秒
2016年10月26日 PM12:30

買収により、精神神経領域の開発パイプラインを強化

大日本住友製薬株式会社は10月24日、米国子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・インクによる、カナダのCynapsus Therapeutics Inc.(以下、シナプサス社)の買収手続きが完了したことを発表した。

サノビオン社は、10月21日付けで、シナプサス社の発行済株式およびワラントのすべてを取得。同日付けでシナプサス社はサノビオン社の100%子会社となり、トロント証券取引所およびナスダック市場の同社株の取引が停止された。株式、ワラントおよびストックオプションを含めた同買収の取得価額の総額は、約635百万米ドル(約659億円)になったという。

今回の買収により同社グループは、シナプサス社がパーキンソン病治療剤として開発中(フェーズ3段階)の「APL-130277」(一般名:アポモルヒネ塩酸塩)を獲得。重点領域のひとつである精神神経領域の開発パイプラインを一層強化できたとしている。

パーキンソン病のオフ症状を対象として、2017年度上期にFDAへ申請予定

APL-130277は、アポモルヒネ塩酸塩(ドパミン作動薬)を有効成分として含有する、服用が簡便な舌下投与の薄いフィルム製剤。アポモルヒネ塩酸塩は、進行性のパーキンソン病におけるオフ症状を一時的に改善するレスキュー薬として唯一承認されている有効成分だが、米国で承認されているのは皮下投与の注射剤のみであった。APL-130277は、アポモルヒネ塩酸塩の皮下投与によるさまざまな課題を解決すると同時に、パーキンソン病のオフ症状を速やかに、安全かつ確実に改善するよう設計されている。朝のオフ症状を含むすべてのオフ症状に対して臨床試験を実施中だ。

同社グループはAPL-130277 について、パーキンソン病におけるオフ症状を対象として、2017年度上期(4~9 月)に米国食品医薬品局()へ新薬承認申請を目指すとしている。

 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • アミバンタマブ+ラゼルチニブでEGFR遺伝子変異を有する進行NSCLCのOSを大幅に改善(第Ⅲ相試験MARIPOSA)
  • エピソード記憶能力を誰でも簡単に計測可能なスマホアプリ、特許取得-富山大ほか
  • ウゴービ電子添文改訂、 MACE発現リスク20%低下示したP3データ反映-ノボ
  • 炎症性腸疾患に対するduvakitugの有効性・安全性の追加データ発表-仏サノフィほか
  • ミリキズマブ投与のIBD患者、多くが2年後も臨床的寛解/内視鏡的改善を維持-米リリー
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい