医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 進行乳がんの一次治療においてフェソロデックスが無増悪生存期間を延長-英AZ

進行乳がんの一次治療においてフェソロデックスが無増悪生存期間を延長-英AZ

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年10月14日 PM02:00

アナストロゾールとの比較で無憎悪生存期間を延長

英国のアストラゼネカ社は10月8日、局所進行または転移閉経後乳がん患者を対象とした第3相FALCON試験において、一次治療でアナストロゾール1mgと比較して、(一般名:)500mgが優れた無増悪生存期間(PFS)中央値を示したことを発表した。試験結果は、2016年の欧州臨床腫瘍学会()にて発表された。

FALCON試験は、多施設共同無作為化二重盲検第3相試験。ホルモン療法による治療歴のないホルモン受容体陽性(HR+)局所進行または転移閉経後乳がん患者に対して、フェソロデックス500mgとアナストロゾールのプラセボ併用による抗腫瘍効果および忍容性プロファイルを、アナストロゾール1mgとフェソロデックスのプラセボの併用と比較。主要評価項目はPFSで、462例の患者が登録された。

進行乳がん患者の1次治療になり得る可能性も

その結果、PFS中央値はフェソロデックス群において16.6か月、アナストロゾール群では13.8か月と、フェソロデックス群で2.8か月長かった(ハザード比:0.797、95%信頼区間:0.637-0.999、p=0.0486)。なお、アナストロゾールなどのアロマターゼ阻害剤は、HR+進行閉経後乳がん患者に対する一次治療の現在の標準治療。

今回の結果は、アナストロゾールに対するフェソロデックスの優越性を示した過去の試験を裏づけるもので、フェソロデックスが進行乳がん患者の一次治療になり得る可能性を示唆している。海外ではフェソロデックスは、抗エストロゲン術後補助療法中・後の再発、または抗エストロゲン剤による治療中の病勢進行に対するエストロゲン受容体陽性 (ER+) 局所進行あるいは転移閉経後乳がんの治療を適応としている。国内では、閉経後乳がんを適応として、2011年に承認・薬価収載されている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK