ドセタキセル投与で奏効継続中の患者はおらず
米国のブリストル・マイヤーズ スクイブ社は10月9日、CheckMate-057試験およびCheckMate-017試験の2件の重要な第3相臨床試験の最新の結果を発表した。両試験において、治療歴を有する再発の非小細胞肺がん(NSCLC)患者で、「オプジーボ」(一般名:ニボルマブ)の投与を受けた患者の3分の1以上が奏効継続中であったのに対し、ドセタキセルの投与を受けた患者では奏効継続中の患者はいなかったとしている。
現在、海外においては、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、膠芽腫、小細胞肺がん、尿路上皮がん、肝細胞がん、食道がん、大腸がん、胃がん、血液がんなどのがん腫を対象とし、オプジーボ単剤療法または他の治療薬との併用療法による臨床試験を実施中。
日本では、小野薬品工業株式会社が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売している。その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能または転移性の腎細胞がんに対する承認を取得。また、ホジキンリンパ腫および頭頸部がんについても承認申請しており、胃がん、食道がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、卵巣がん、尿路上皮がん、悪性胸膜中皮腫、胆道がんなどを対象とした臨床試験を実施中である。
1年と2年の追跡期間、新たな治療に関連する死亡例は発生せず
CheckMate-057試験において、奏効期間(DOR)の中央値はオプジーボ群で17.2か月(95%信頼区間:8.4-評価不能)、ドセタキセル群で5.6か月(95%信頼区間:4.4-6.9)であり、CheckMate-017試験では、オプジーボ群で25.2か月(95%信頼区間:9.8-30.4)、ドセタキセル群では8.4か月(95%信頼区間:8.4-評価不能)だった。CheckMate-057試験では、PD-L1発現レベル1%以上の患者におけるDOR中央値は17.2か月(95%信頼区間:8.4-評価不能)、PD-L1発現レベル1%未満の患者においては18.3か月(95%信頼区間:5.5–評価不能)だった。両試験において、PD-L1 発現および非発現患者の両方において持続的奏効が認められ、CheckMate-057試験では、完全奏効患者の4人に1人がPD-L1発現レベル1%未満の患者だった。
両試験における統合安全性解析では、オプジーボの新たな安全性シグナルは認められなかった。1年と2年の追跡期間の間に、より長期間の投与にもかかわらず新たな治療に関連する死亡例は発生せず、1年の追加追跡期間中には418例中11例で新たな事象が認められた。
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