医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 網膜疾患の新たな治療薬開発へ、共同研究を開始-参天製薬ら

網膜疾患の新たな治療薬開発へ、共同研究を開始-参天製薬ら

読了時間:約 49秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年10月11日 PM02:45

網膜色素変性症や加齢黄斑変性などの視細胞変性疾患が対象

参天製薬株式会社は10月6日、iPS細胞由来網膜細胞を用いて、網膜色素変性症や加齢黄斑変性などの視細胞変性疾患に対する新規治療薬候補の同定を目的とした共同研究を、理化学研究所および先端医療振興財団とともに開始したと発表した。

網膜色素変性症は、進行性の視細胞および網膜色素上皮細胞の機能障害を特徴とする遺伝性の網膜疾患。網膜色素変性症における視機能障害は、視力低下、夜盲、視野欠損などの症状として現れる。また、加齢黄斑変性は50歳以上の年齢でみられ、黄斑が障害されることによって、中心視力の低下が引き起こされる網膜疾患。

iPS細胞の網膜細胞への分化・誘導に関する技術により、疾患モデルを用いた治療薬候補を評価

今回の共同研究では、先端医療振興財団が管理する先端医療センター研究棟に共同研究室を設置し、理研が蓄積してきたiPS細胞の網膜細胞への分化・誘導に関する技術を活用することで、視細胞変性疾患の病態を反映した疾患モデルの構築およびその疾患モデルを用いた治療薬候補評価を共同で行う。

参天製薬らは、この共同研究によって、視細胞変性を患う患者に、より早くより確実に治療の機会を提供することを目指していきたいとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • パーキンソン病、足こぎ車いすの有用性を確認-畿央大
  • 軟骨無形成症、CDK8阻害剤投与で疾患マウスの長管骨伸長-岐阜薬科大ほか
  • 骨肉腫、Mcl-1阻害剤を用いた治療法が有効である可能性-がん研
  • 過分化メラノーマモデルを樹立、免疫学的特徴を解明-埼玉医大
  • 心不全の治療薬開発につながる、障害ミトコンドリア分解機構解明-阪大ほか