日本製薬工業協会の畑中好彦会長(アステラス製薬社長)は、9日に都内で開催された第6回レギュラトリーサイエンス学会学術大会で講演し、レギュラトリーサイエンス(評価科学:RS)への対応について、「新規の創薬アプローチや診断技術が登場する中、枠に収まらない新たな考え方が求められる。科学の進歩を取り入れてRSも進化していかないといけない」と述べ、次世代シーケンサーやリキッドバイオプシーなどの先端的な診断技術、さらには人工知能(AI)の導入を通じて、薬剤の有効性や安全性を予測する評価手法を開発し、医薬品開発の高質化を目指していく考えを語った。
創薬環境が厳しい中、治療効果の向上と副作用の低減を目的に、最適な患者に最適な薬剤を届ける個別化医療へのニーズが高まっている。畑中氏は「新規のモダリティや診断技術が多様化している」と指摘した。