「根治切除不能な悪性黒色腫」や「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の効能・効果に加え
小野薬品工業株式会社は9月7日、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ(R)点滴静注20mg、同100 mg(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))」について、「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」に対する国内製造販売承認事項一部変更の承認を、8月26日付けで取得したと発表した。
ニボルマブは、血管新生阻害剤の治療歴を有する根治切除不能又は転移性の腎細胞がん患者において全生存期間(OS)の延長を世界で初めて示したPD-1とPD-1リガンドの経路を阻害する免疫チェックポイント阻害剤。世界初のヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体として、2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果で、日本で製造販売承認された。
2015年12月には「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能・効果が追加承認。さらに、再発又は難治性のホジキンリンパ腫および再発又は遠隔転移を有する頭頸部がんについても、すでに国内承認申請を行っている。海外では、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と協力し、現在、54か国で当局から承認を受けている。
腎悪性腫瘍の中で患者数が最も多い腎細胞がん
腎細胞がんは腎悪性腫瘍の中で患者数が最も多く、毎年世界で11万人以上が亡くなっており、現在、治療歴を有する根治切除不能又は転移性の腎細胞がんに対する新たな治療薬の開発が期待されている。
同剤については、日本を含めて実施された、非盲検無作為化第III相臨床試験の中間解析において、ニボルマブ治療群におけるOSの中央値は25か月と、対照薬(エベロリムス)治療群のOS中央値19.6カ月に対して有意なOSの延長を示している。
小野薬品工業は今後も、同剤がより適正かつ有効に使用されるために一層の臨床データの蓄積が重要であると考え、承認条件に従って製造販売承認後の使用成績調査を実施し、安全性および有効性に関する臨床データを収集していきたいとしている。
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・小野薬品工業株式会社 プレスリリース