■病床数、在院日数は減少
厚生労働省は、2015年の医療施設調査・病院報告の結果を公表した。昨年10月1日時点の医療施設総数は17万8212施設で、前年に比べて666施設(0.4%)増加したものの、病院は8480施設と13施設(0.2%)減、病床数も167万3669床と7043床(0.4%)減少したことが分かった。平均在院日数は29.1日と前年に比べ0.8日短くなっており、減少傾向が続いた。病院の従事者数のうち薬剤師は1278.4人(2.7%)増だった。
病院の施設数は、8480施設と13施設減少しており、一般診療所は10万0995施設と534施設増加した。診療所は、有床診療所が394施設減少したのに対し、無床診療所が928施設増えた影響で0.5%の増加となった。
医療施設の病床数を見ると、全病床数は167万3669床と前年に比べ7043床減少しており、そのうち病院は156万5968床と2293床減少、一般診療所は10万7626床と4738床減少した。種類別では、一般病床は246床、精神病床は1892床減少した一方で、療養病床は262床増加した。
1日平均在院患者数は125万5404人と前年に比べ0.5%減少した。1日平均新入院患者数は2.3%増となり、1日平均退院患者数も2.4%増加していることから、厚労省は「入院患者の回転の速さが推測できる」との見方を示している。病院の平均外来患者数は136万6693人と前年に比べ0.4%減少した。
また、平均在院日数を見ると、29.1日と前年に比べ0.8日短くなった。一般病床は16.5日で0.3日短く、精神病床は274.7日と6.5日短く、療養病床は158.2日と6.4日短くなった。介護療養病床は315.8日と0.3日長くなった。
病院の従事者総数については、常勤換算で207万8635.6人となった。職種別では、常勤の医師が17万3662人で前年に比べ4062人(2.4%)増加、非常勤の医師も4万1015.8人と503.4人(1.2%)増えた。薬剤師は4万7941.8人と前年に比べ1278.4人(2.7%)増え、看護師は78万7404.2人と1万9703.4人(2.6%)増加した。
100床当たりの常勤換算従事者数のうち薬剤師は、3.1人と前年の3.0人からわずかに増えた。