日本イーライリリーは、8月31日に薬価収載予定だった乾癬治療薬「トルツ皮下注」(一般名:イキセキズマブ)に関して、薬価基準への収載取り下げを行った。外国平均価格調整ルールにより、類似薬の「コセンティクス皮下注」に比べ3倍以上の薬価に引き上げられたことを受け、8月24日の中央社会保険医療協議会総会で、トルツよりも類薬の処方を優先する方向性が示されたことから、現状の薬価だと処方制限につながると判断した。同社では、「トルツを必要な患者に処方制限なく提供できるようにしたい」として、薬価再申請に向け、当局との協議を行っていく方向だ。
トルツは、7月4日に乾癬治療薬として承認された新薬で、IL-17Aに結合し、活性を中和するモノクローナル抗体。コセンティクスを比較薬として、類似薬効比較方式Iで薬価が算定された。