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「カスタムメイド人工股関節」の共同開発を開始-J・3Dと名古屋市立大病院

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2016年08月04日 PM12:30

求められる患者個々に合わせたカスタムメイド人工股関節

株式会社J・3Dは8月1日、日本初の「カスタムメイド人工股関節」の開発を開始したと発表した。同社では以前から名古屋市立大学病院とカスタムメイド人工股関節の開発におけるコンソーシアムを組んできた。その内容が固まってきた事と、実現できる可能性が高まった事から、今回、日本で初めてのカスタムメイド人工股関節を共同開発する事になったという。


画像はリリースより

人工股関節は、超高齢化の影響から身体機能を補う為に必要不可欠なものとなりつつある。しかし、医療現場では既存工法で作られた人工股関節を患者の症例ごとに工夫しながら装着する為、手術時間が長くなったり、場合によって再置換が必要な場合もある。さらに、急速な患者の増加に伴い、患者個々の骨格・症状に合わせたカスタムメイド人工股関節の開発が求められてきた。

そこでJ・3Dでは、金属3Dプリンタ(積層造形機)技術とX線CT技術を融合させ、患者個々のカスタムメイド人工股関節の試作に成功。同人工股関節は、追加の補強部材の必要性がなく、その材料との位置関係や相互の干渉を考慮することなく強固な固定が得られるという。

整形外科領域の幅広い分野で、患者の個別化医療に応える第一歩に

同社の取り扱う金属3Dプリンタでは、単工程で一体化の人工股関節を造形することができる。これにより製造過程の大幅な時間短縮が可能となり、患者の病態に応じたカスタムメイド人工股関節が迅速に提供できるという。

今後は、名古屋市立大学病院と最適な人工股関節を症例ごとに開発、試作造形を繰り返し、課題である強度試験などを実施し、確かなカスタムメイド人工股関節が提供できる体制を構築する予定。これらの開発が成功すれば、人工骨など整形外科領域の幅広い分野で応用でき、患者の個別化医療に応える第一歩になると、同社は述べている。

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