出題基準の見直しは、既に2015年度の新入生から適用されている改訂・薬学教育モデル・コアカリキュラムに則した国試を行うためのもの。
改訂コアカリは、6年制学部・学科の学士課程教育に特化した内容としたほか、これまで薬学教育と実務実習の2本立てだったコアカリを一本化。薬剤師として求められている基本的な資質を明確にし、その資質を身につけるために学ぶというスタイルに変更した。
出題基準の見直しは、今年2月に同部会がまとめた「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」に基づいて作成することになっている。
この日の部会では、昨年度に開催された薬剤師国家試験制度改善検討部会で出された意見をもとに、出題基準を作成するに当たって検討すべき事項について確認した。
まず、改訂コアカリでは、「薬理」と「病態・薬物治療」について、器官別に一連の項目としてまとめられたが、現時点では試験科目の統合などは行わず、「現行通り」とすることになっており、薬剤師国試の基本方針でも、「試験科目は現行通り」とされていることから、出題基準も▽物理・化学・生物▽衛生▽薬理▽薬剤▽病態・薬物治療▽法規・制度・倫理▽実務――といった科目ごとに作成することを確認した。
また、過去の出題基準改定部会において、「物理・化学・生物」に関して、「薬剤師となる者として基本的な資質があるかどうかを確認するにふさわしい問題となっていない」といった意見を踏まえ、小項目の例示は、改訂コアカリの記載を活用しつつ、どの程度まで知識等を問う問題を作成すべきか分かるような記載にすることとなった。
臨床との関連を意識する必要がある科目では、作問において臨床との関連を意識できるように、小項目ごとの例示に加えて、出題に際しての留意事項を記載することとした。また、こうした記載が必要な科目を「物理・化学・生物」「衛生」とする方針を確認した。