がん、消化器系疾患、中枢神経系疾患とワクチンに特化
武田薬品工業株式会社は7月29日、「がん」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを策定した。
この変革は、同社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みであるとしている。同社は、グローバルで研究開発拠点を最適化し、世界トップクラスの研究開発体制とパイプラインを構築することを目指す。
2016年度の導入費用は最大250億円程度
今回の研究開発体制の変革を成し遂げるために、武田薬品は業務の効率化を推進。必要とされる能力が適切な分野に確実に配置されるよう、研究開発分野の削減や絞り込み、研究開発部門と事業部門やコーポレート部門との協働関係の最適化の必要性も検討しながら取り組んでいく。影響を受けるポジション数は、各種プログラムの導入状況や組織変革の進捗によって変動する。
この変革の導入費用は、損益計算書(P/L)への一時影響額として総額約750億円、導入後の年間のコスト削減効果は約180億円を見込んでいるが、削減分は今後、革新的なパイプラインに再投資していく。
同社の2016年度に計上される導入費用は最大250億円程度と見込んでおり、これは5月10日に公表した2016年度連結業績予想における事業効率化費用のうち、その対象が未決定であった予算の枠内。残る500億円の費用のうち、多くは2017年度の発生を見込んでいるが、変革に伴う費用およびその発生時期は労働組合やパートナー企業、その他のステークホルダーとの交渉や、従業員の選択によって変動する可能性があるとしている。なお、この件による同社の配当支払いに及ぼす影響はない。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース