北海道大学構内の一部研究施設を提供
塩野義製薬株式会社は7月15日、株式会社エヌビィー健康研究所と新規低分子感染症治療薬創製を目指した共同研究契約を締結するとともに、エヌビィー社と北海道大学が進めている感染症領域における共同研究に参画する優先的交渉権を取得したと発表した。
同契約の締結に基づき、塩野義製薬が北海道大学構内に保有する「シオノギ創薬イノベーションセンター」の一部研究施設をエヌビィー社に提供し、新規低分子感染症治療薬の創製を目指した共同研究を推進していく。さらに、エヌビィー社と北海道大学がシオノギ創薬イノベーションセンターで推進する感染症領域における共同研究への参画に関する優先的交渉権を取得するとしている。
画期的な治療選択肢の提供に貢献
塩野義製薬は、シオノギ創薬イノベーションセンターを拠点として、北海道大学と10年間の産学連携プロジェクト「未来創薬・医療イノベーション拠点形成」事業(2006年7月~2016年3月)に取り組んだ。その結果、大学のシーズ・技術・設備を活用し、感染症、脂質、糖鎖研究のそれぞれにおいて、新規抗インフルエンザ薬(S‐033188)の薬効評価、代謝性疾患・新規ターゲットの探索、肝疾患・臨床バイオマーカー探索などの研究成果を挙げてきた。
塩野義製薬はこの事業後も、北海道大学で構築された産学融合ライフイノベーションセンターにエヌビィー社とともに参画。塩野義製薬の産学連携の礎を築いた北海道大学を舞台に、重点疾患領域と定めている感染症領域において、画期的な治療選択肢の提供などに貢献できるよう取り組んでいきたいとしている。
なお、エヌビィー社は、北海道大学構内に拠点を構える創薬ベンチャー。抗体製造プラットフォーム(MoGRAA(TM)ディスカバリーエンジン)をコア技術として、創薬支援事業を展開しながら、呼吸器疾患、感染症、慢性炎症ならびに中枢疾患領域に関する新薬候補を創出するバイオテクノロジー企業。
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・塩野義製薬株式会社 ニュースリリース