岐阜県の羽島市民病院(281床)は、薬局薬剤師からの疑義照会のうち一部の項目について、病院薬剤師が医師に改めて問い合わせることなく回答できるようプロトコールを策定し、昨年12月から運用を開始した。同院では薬剤部が疑義照会の受付窓口となって医師に連絡をとり、薬局薬剤師に回答している。運用後、疑義照会の約3割は医師への連絡を省略し、病院薬剤師がすぐに回答できるようになった。医師や薬剤師の業務負担軽減、患者の待ち時間短縮につながったとしている。
同院の院外処方箋発行率は91.7%。院外処方箋枚数は1日平均約400枚。薬局からの疑義照会は基本的にFAXで、緊急時には電話で薬剤部が窓口となって受け付け、医師に連絡し回答を得た上で、その内容を電話で薬局薬剤師に伝えている。これまで、疑義照会への対応によって入院患者の調剤や持参薬鑑別などの通常業務が滞ったり、医師から回答を得るのに時間を要し患者の待ち時間が長くなったりすることが課題になっていた。