薬剤師、薬業界の統一候補として、自民党から比例区で出馬した藤井基之氏は、10日に投開票が行われた第24回参議院議員通常選挙で、党内比例13位の14万2132票を獲得し、3期目の当選を果たした。
藤井氏は、選挙事務所に詰めかけた支持者に謝意を示した上で、「医療、福祉、科学技術振興など、多くのことをやらなければならないし、皆さんと共にやらせていただきたい。その気持ちを改めて強く感じさせていただいた」と語った。
日本薬剤師連盟の山本信夫会長は、かねてから掲げていた「藤井氏を当選させる」という公約を果たせたことに安堵すると共に、「私を男にしてくれとお願いしてきたが、男になれた」と喜びを語った。
“浪人”だった前回(2010年)の参院選では、全国の支援者を回るだけの時間的余裕があったが、今回の選挙では、現役議員として昨年10月まで文部科学副大臣を務めたほか、国会対応などにも追われ、十分な時間が確保できない中で、目標に掲げた20万票にどれだけ迫ることができるかに注目が集まった。
選挙戦では、日付が変わった11日午前2時半頃に朝日系のネット速報で、藤井氏に「当選確実」のマークが打たれ、一部の支援者から歓声が上がった。ただ、朝日系1社だけでは安心できないことから、NHKの当確が出るのを待ってから、藤井氏に事務所へ来てもらうことにした。
朝日系が当確を出してから1時間余り、午前3時半を過ぎてもNHKからは当確の一報が出ず、支援者らの中にも、やや疲れの色が見え始めた。
しかし、午前4時15分、ついにNHKテレビで「藤井もとゆき氏の当確」を知らせるテロップが流れると、支援者からは拍手、歓声がわき起こり、駆けつけた藤井氏と支援者らは万歳三唱を行い、長い夜が終わりを告げた。