wearing-offの「オフ」時減少に期待
アッヴィ合同会社は7月4日、レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られない進行期パーキンソン病の治療薬として、「デュオドーパ(R)配合経腸用液」の製造販売承認を取得したと発表した。
パーキンソン病は進行すると、wearing-offと呼ばれる「オン」状態と「オフ」状態が交互に出現するようになる。オフ状態ではより動きが緩慢になり、より強いこわばりが見られ、動作が困難になる。オン時には、ジスキネジア(不随意運動)と呼ばれる症状が現れることもある。デュオドーパは、オフ時間を減少させることが期待されている。
専用の小型携帯型注入ポンプとチューブを用いて空腸に投与
デュオドーパは、既存治療で十分な効果が得られない、継続した重度の運動合併症を有する進行期パーキンソン病患者を対象に実施した同剤単独投与の有効性、安全性および忍容性を検討する多施設共同、非盲検、単一治療群、ベースライン対照第3相試験(N=29)と、これに続き実施した安全性、忍容性および有効性を検討する長期継続投与試験(N=30)の結果に基づき承認された。これらの試験において、1日あたりの平均オフ時間は、既存の抗パーキンソン病治療薬投与時(ベースライン)と比較し、有意な減少を示したとしている。
同剤は、専用の小型携帯型注入ポンプ「CADD-Legacy(R)1400ポンプ」を用いて、専用のチューブ「アッヴィ(R)PEGキット/アッヴィ(R)Jチューブ」を通し、空腸投与用レボドパ・カルビドパ水和物配合剤を直接空腸に16時間持続投与する。また、胃瘻造設の前に、「アッヴィ(R)NJチューブ」を用いて同剤を経鼻的に空腸投与することにより効果を確認することができる。
なお、CADD-Legacy1400ポンプはスミスメディカル・ジャパン株式会社が、アッヴィPEGキット/アッヴィJチューブ/アッヴィNJチューブはアルフレッサ ファーマ株式会社が、それぞれ製造販売承認を取得した。今回の日本での承認を受け、同剤は米国をはじめ50か国で承認されたことになる。
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・アッヴィ合同会社 プレスリリース