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レゴラフェニブ、切除不能なHCC患者の全生存期間有意に延長-独バイエル

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2016年07月04日 PM02:30

第3相臨床試験RESORCE結果、WCGC口演セッションで発表

ドイツのバイエル社は6月28日、(製品名:(R))による治療後に病勢進行が認められた切除不能な肝細胞がん()患者を対象に、自社のオンコロジー製品であるレゴラフェニブ(日本製品名:(R))を評価する第3相臨床試験RESORCEの結果を発表した。この結果は、6月29日~7月2日にスペインのバルセロナで開催された第18回世界消化器癌学会()において、口演セッションで発表された。

レゴラフェニブは、腫瘍の増殖や進行に影響する血管新生、発がんおよび腫瘍微小環境に関わる機構において、さまざまなキナーゼを阻害する経口マルチキナーゼ阻害剤。非臨床試験で、腫瘍血管新生に重要な複数のVEGF受容体のチロシンキナーゼに対し、阻害作用を示している。VEGFR1-3に加え、腫瘍増殖、腫瘍微小環境の形成や病勢進行に、単独あるいは複合的に影響を及ぼすTIE-2、RAF-1、BRAF、BRAFV600、KIT、RET、PDGFR、FGFRなどのさまざまな発がん、腫瘍微小環境に関わるキナーゼも阻害することがわかっている。

同剤は、転移性大腸がん(mCRC)治療の適応で、米国、EU諸国、日本など世界90か国以上でスチバーガの製品名で承認。また、米国、EU諸国、日本など世界70か国以上では、転移性消化管間質腫瘍(GIST)治療の適応でも承認されている。

全生存期間中央値、プラセボ群7.8か月に対しレゴラフェニブ群10.6か月

RESORCE試験では、被験者573人をレゴラフェニブとベスト・サポーティブ・ケア(BSC)の併用群、または、プラセボとBSCの併用群に2対1の割合で無作為に割付けた。被験者は、160mgまたはプラセボを1日1回3週間服用した後、1週間休薬する28日間を1サイクルとして投与を受けた。同試験の主要評価項目は全生存期間、副次評価項目は無増悪期間、無増悪生存期間、奏効率、病勢コントロール率。

その結果、レゴラフェニブとBSCの併用群は、プラセボとBSCの併用群と比較して全生存期間を有意に延長した。プラセボ群に対するレゴラフェニブ群の全生存期間のハザード比(HR)は、0.62(95%信頼区間0.50-0.78;p<0.001)であり、試験期間中の死亡リスクが38%低下したことを示した。全生存期間の中央値は、プラセボ群の7.8か月に対してレゴラフェニブ群は10.6か月だったとしている。

同試験では主要評価項目だけでなく、mRECISTとRECIST1.1により評価された、すべての副次評価項目において、レゴラフェニブ群のプラセボ群に対する優越性が示された。安全性と忍容性は、レゴラフェニブの既知プロファイルとおおむね一貫していた。

バイエル社は、このRESORCE試験から得られたデータを根拠資料として、切除不能なHCCの治療を適応とするレゴラフェニブの製造販売承認事項一部変更承認申請を今年中に行う予定。

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