日本医療研究開発機構(AMED)は6月28日、都内で医学研究の不正防止に関する国際シンポジウムを開いた。研究機関の不正を監視、独自調査する米国の政府機関である研究公正局(ORI)の取り組みが紹介され、日本では不正があった研究機関から提出された報告書について、政府機関による精査が存在しない問題点が指摘された。
米ORI調査監査部門長のスーザン・ガーフィンケル氏は、不正研究から政府の研究費を守るというORIのミッションを説明。研究不正の告発の取り扱い、不正の評価から事前調査、本調査、ORIによる精査という流れを示し、研究機関による調査報告書が出された後、政府機関による精査が行われるプロセスが日本には存在しないと問題点を指摘した。