昨年度に実施された薬学共用試験のOSCE(客観的臨床能力試験)で、試験情報をツイッターに投稿する不正が1件あったことが、23日に開かれた薬学共用試験センター総会で報告された。受験生は、OSCEの受験前に不正行為を禁じる同意書に署名していたにもかかわらず、自分の試験が終了した後に、課題ごとに用意された小部屋の「ステーション」に関する情報をツイッターに投稿する不正を行った。その大学は受験生を不合格とし、再試験の受験もできない処分を下した。
昨年度に実施された共用試験のOSCEでは、2014年度に発生した携帯電話の持ち込みはなかったものの、試験に関する情報をツイッターに投稿する不正行為が1件発生した。不正行為は、受験生が自分の試験を終えた後に、ステーションに関する情報をツイッターに投稿し、それに別の受験生が返信した。
ツイッターに投稿する不正を行った受験生は、OSCE受験前にOSCEに関する内容をインターネット上に公開することを禁じること、それが不正行為に当たることを記載した同意書に署名していたが、ツイッターに投稿する不正行為を行った。
投稿された時間は最終グループの試験中だったが、受験中の学生は携帯電話などをステーションに持ち込んでいなかったため、投稿された情報は伝わらなかったとしている。
不正が行われた大学では、最初にツイッターに投稿した受験生を不合格とし、再試験の受験も不可とした。投稿内容に返信した受験生も不合格としたが、再試験は受験できる措置を採った。
薬学共用試験センターでは、今回の不正行為について大学の判断を尊重。ツイッターなどソーシャルネットワーキングサービス(SNS)への書き込み防止について、各大学で今後も徹底していく必要があるとしている。