PPIより速やかかつ持続的に胃酸分泌抑制
ラクオリア創薬株式会社は5月25日、アシッドポンプ拮抗薬(Potassium-Competitive Acid Blocker)の用途に関して日本で出願していた特許(出願番号2014-217434)について、特許査定の連絡を受けたと発表した。
アシッドポンプ拮抗薬は、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)とも呼ばれる新しい作用機序の胃酸分泌関連疾患治療剤で、近年、消化器疾患領域で注目を浴びている。同剤は胃食道逆流疾患(GERD)治療薬として現在の第一選択薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異なるメカニズムで、PPIよりも速やかにかつ持続的に胃酸分泌を抑制。現在、日本ではボノプラザンが、韓国ではレバプラザンが上市・販売されている。
消化管機能調整剤、消化管運動賦活化剤の権利得る
同社は2010年9月にCJ第一製糖株式会社(現CJヘルスケア株式会社)と、同剤について東アジア地域を対象にライセンス契約を締結し、2014年11月には東南アジアを対象としたライセンス契約を締結した。同社が創出したテゴプラザンは、現在、韓国において、CJ社による第3相臨床試験が進められており、米国及び日本における第1相臨床試験が終了しているとしている。
今回の特許査定により、テゴプラザンのみならず、全てのアシッドポンプ拮抗薬に対して、食間伝播性収縮運動(IMC)のphase3収縮の発生によって改善されるGERD、機能性消化不良、腹部膨満感、不快感及び便秘などの消化管運動異常が関与する疾患または症状を改善する消化管機能調整剤、または消化管運動賦活化剤に関する権利が認められた。
なお、今回の特許査定により、2016年12月期(2016年1月1日~12月31日)の当社業績への影響はないとしている。
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・ラクオリア創薬株式会社 プレスリリース