医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 阪大免疫学フロンティア研究センターに総額100億円拠出へ-中外製薬

阪大免疫学フロンティア研究センターに総額100億円拠出へ-中外製薬

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年05月23日 PM01:00

「先端的な免疫学研究活動に関わる包括連携契約」を締結

大阪大学と中外製薬株式会社は5月19日、同大学免疫学フロンティア研究センター(IFReC)と中外製薬による先端的な免疫学研究活動に関わる包括連携契約を締結したと発表した。

中外製薬は、この契約により10年間にわたる年間10億円の拠出を通じて、IFReCが取り組む自主研究テーマに関する成果の情報開示を受けるとともに、共同研究に関する第一選択権を取得する。また、双方の研究者の交流や共同研究を実施するための“連携推進ラボ”をIFReC内に設置し、革新的な医薬品を連続創出するための基盤を構築するという。

免疫学分野における革新的新薬の創製に期待

IFReCは、文部科学省が2007年度に開始した事業「世界トップレベル研究拠点プログラム」(WPI)に採択され、2007年10月に同大学内に発足した研究拠点。国内外から免疫学、生体イメージング、バイオインフォマティクス分野の世界トップレベルの研究者約30名が主任研究者として集結し、免疫学研究を遂行している。一方の中外製薬は、2005年に国産初の抗体医薬品「アクテムラ」の開発に成功。現在は、独自の抗体改変技術を用いたACE910(emicizumab)、CIM331(nemolizumab)の開発を進めている。今後は、新たな創薬技術の柱となる中分子創薬技術も駆使してファーストインクラス、ベストインクラスの医薬品の研究・開発に力を注いでいきたいとしている。

今回の契約により、IFReCが有する世界最先端の免疫学研究と、中外製薬が独自の技術で培った創薬研究のノウハウが組み合わされることで、基礎研究から臨床応用研究までの障壁が解消され、これまでにない免疫学分野における革新的新薬の創製が期待される。両者は今後、常時5~10件の共同研究を推進することを目標にしているという。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • ロボット手術による直腸がん手術、射精・性交機能に対し有益と判明-横浜市大
  • 前立腺がん、治療決定時SDMが患者の治療後「後悔」低減に関連-北大
  • 糖尿病管理に有効な「唾液グリコアルブミン検査法」を確立-東大病院ほか
  • 3年後の牛乳アレルギー耐性獲得率を予測するモデルを開発-成育医療センター
  • 小児急性リンパ性白血病の標準治療確立、臨床試験で最高水準の生存率-東大ほか