天津浜海新区倉庫爆発事故の影響で国内生産に変更
グラクソ・スミスクライン株式会社は5月18日、B型慢性肝疾患治療薬「テノゼット(R)錠300mg」(一般名:テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩)の国内生産錠の出荷を開始すると発表した。
同剤は、4月25日付けで国内生産に関わる医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得。出荷準備が進められており、十分な在庫が確保できたことから、国内生産錠の出荷を開始するという。
日本国内で流通するテノゼットは、GSKの中国・天津工場で製造されていたが、2015年8月12日に発生した天津浜海新区倉庫爆発事故で同工場が被災。以降、日本市場への製造・出荷が停止していた。同年8月31日からは、同剤の出荷調整を実施し、緊急的な措置として海外で製造販売されている同一有効成分の製剤(青色の錠剤)を出荷していた。
包装および錠剤の刻印と色が変更
グラクソ・スミスクラインは、テノゼットの安定供給を確保するべく、栃木県日光市の今市工場における生産体制の構築。今回の承認取得により、錠剤の製造から包装および品質検査までを国内工場で行うことで、より安定的な供給を確保することが可能な環境が整ったという。
なお、今回の製造工場の変更に伴い、包装および錠剤の刻印と色(薄い青色→白色)が変更される。国内生産錠の流通については、6月1日以降の医療機関発注分より、順次出荷を開始する予定としている。