限られた設置面積への対応を可能にするスリムデザイン
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は5月12日、骨粗しょう症の診療にフォーカスしたコンパクトでスリムなX線骨密度測定装置「Chorale」(コラール)の販売を開始したことを発表した。
画像はリリースより
超高齢社会に突入した日本では、骨粗しょう症の患者数が増加している。骨粗しょう症の初期には自覚症状もないために、骨密度測定を含む診療時には、一人ひとりの骨折危険因子や病態を的確に評価していくことが重要だ。
骨粗しょう症患者数は、国内で約1300万人と推測されているが、正式な骨粗しょう症診療を受けているのはその中の20%ほどにとどまると言われている。その理由として、本格的な検査が可能なX線骨密度測定装置の使用が、主に基幹病院や骨粗しょう症専門クリニックに限られていることが要因の1つと考えられる。
また、実際に診療を行う現場においては、X線骨密度測定装置のデータの精度、スキャン測定から測定データのレポーティングまでのワークフローの効率化のほか、装置の操作性の簡便化や低被ばく化、限られた設置面積における設置性の改善などが求められている。
奥行は30㎝ほど短く、設置・運用可能な条件を大きく緩和
今回発売されたChoraleは、狭小スペースへの設置を可能にするため、それまで同社が販売しているコンパクトタイプのDXA装置(PRODIGY-C)に比べ、奥行を30㎝ほど短くしたことで、設置・運用可能な条件を大きく緩和した。これにより、これまで設置されていなかった整形外科クリニックや内科系クリニックにおける使用が増えることで、広範に骨粗しょう症患者のケアが可能になると、同社は期待を寄せている。
また「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」に謳われている骨粗しょう症の診断のスタンダードともいえる腰椎、大腿骨の骨密度測定では、同社の上位機種と同等の精度を維持。標準モードでの測定時の入射線量は21μGyと、通常の胸部一般レントゲンの約1/10程度だという。腰椎正面および大腿骨の測定時間は、標準モードでそれぞれ約1分程度。ポジションを変更することなく腰椎・大腿骨一連の検査が可能なOneScan」機能によって検査時間短縮し、患者の負担も軽減されるとしている。
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・GEヘルスケア・ジャパン株式会社 プレスリリース