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リウマチ患者を対象とするバリシチニブの3相試験、日本人集団でも優越性示す-イーライリリー

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2016年05月11日 PM01:00

1日1回経口投与の選択的JAK1およびJAK2阻害剤

日本イーライリリー株式会社は5月9日、4月22日に行われた第60回日本リウマチ学会総会・学術集会にて、メトトレキサートによる治療を継続中で、疾患活動性が中等度から高度である関節リウマチ(RA)患者を対象とした第3相臨床試験「RA-BEAM試験」において、バリシチニブの優越性を示した解析データを発表したことを報告した。

RAの患者数は、世界的で2300万人以上、日本では約70万人以上と推計されている。RAに対する現在の治療法には、非ステロイド性抗炎症薬、メトトレキサートのような経口疾患修飾性抗リウマチ薬、およびRAの病因に関連すると考えられている選択的メディエーターを標的とした生物学的注射製剤などが挙げられる。

今回解析データが発表されたバリシチニブは、1日1回経口投与の選択的JAK1およびJAK2阻害剤。現在、炎症性疾患、自己免疫疾患を対象とした後期臨床試験が行われている。

日本人集団の試験結果、全体集団と同様の傾向に

RA-BEAM試験は、メトトレキサートによる治療を継続中で、疾患の活動性が中等度から高度である1,305名(うち日本人は249名)のRA患者を対象とした52週間の試験。被験者はプラセボを1日1回投与する群(488名)、4mgを1日1回投与する群(487名)、40mgを2週に1回投与する群(330名)に無作為に割り付けられた。全ての例においてメトトレキサートが投与されており、24週以降、プラセボ投与群はバリシチニブの投与を受けている。

解析結果によると、日本人集団において、メトトレキサート併用下でバリシチニブ群はプラセボ群に比べ、構造的関節損傷の進行抑制、アダリムマブ群と比較して疾患活動性の改善を示し、2015年の米国リウマチ学会で発表した全体集団での試験結果と同様の傾向が、日本人集団においても見られたという。

なお、同試験の全体集団の結果では、バリシチニブ群は投与12週後のACR20反応率においてプラセボ群に対する優越性を示し、主要評価目的を達成。バリシチニブ群は、投与12週後のACR20、50、70反応率において、アダリムマブ群に対して優越性を示したという。主要な副次評価項目である投与12週後のACR反応率とDAS28-hsCRPスコアの改善においても、アダリムマブに対する統計学的な優越性を示したとしている。また、24週時におけるプラセボ投与群との比較では、構造的関節損傷の進行抑制においてもバリシチニブの優越性が認められた。これらの有効性は投与開始1週時から認められ、52週にわたって維持されたという。

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