■パスカル薬局・横井氏ら
医師が院外処方箋に記載する処方薬の変更不可指定によって、2014年度に日本全体で推計約4800億円の経済的機会損失があったことを、横井正之氏(パスカル薬局)らの研究グループがカナダの電子版学術雑誌「Canadian Open Public Health Journal」で発表した。パスカル薬局が応需した1年分の院外処方箋を解析し、最も安価な後発品に変更できないことによる機会損失額を推計した。
横井氏らは、パスカル薬局が14年度に130医療機関から応需した7353枚の院外処方箋を解析した。このうち変更不可指定の記載があったのは772枚(10.5%)だった。院外処方箋に記載された医薬品数の累計は2万2559品目。そのうち2531品目(11.2%)が変更不可に指定された。このうち687品目については、代替可能な後発品が存在しないにもかかわらず、変更不可と記載されていた。