国内初のPCSK9阻害薬が販売開始
アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社とアステラス製薬株式会社は4月21日、PCSK9阻害薬「レパーサ(R)皮下注140mgシリンジ」(一般名:エボロクマブ(遺伝子組換え))について、日本において発売を開始したと発表した。
レパーサは、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)で効果不十分な、家族性高コレステロール血症(FH)又は高コレステロール血症を効能・効果とした皮下注射剤。国内初のPCSK9阻害薬だ。
アステラス・アムジェン・バイオファーマは、アムジェン社とアステラス製薬の合弁会社として2013年に活動を開始したが、このレパーサが同社第一号の製品。同剤は、両社が共同でプロモーションを行うという。
心血管イベントの発現リスクが高く、スタチンで効果不十分な患者に
レパーサは、ヒトIgG2モノクローナル抗体で、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)を阻害する薬剤。PCSK9に結合し、血中のPCSK9が低比重リポタンパク(LDL)受容体(LDLR)と結合するのを阻害。その結果、LDLRの分解が抑制され、肝細胞表面でのLDLRの再利用を可能とする。PCSK9のLDLRとの結合を阻害することで、同剤は血中LDLを除去するLDLR数を増加させ、LDLコレステロール(LDL-C)値を低下させるという。
効能・効果に関連する使用上の注意として、「適用の前に十分な診察及び検査を実施し、家族性高コレステロール血症又は高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること」、また「家族性高コレステロール血症以外の患者では、冠動脈疾患、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患、糖尿病、慢性腎臓病等の罹患又は既往歴等から、心血管イベントの発現リスクが高いことを確認し、本剤投与の要否を判断すること」、が記載されている。
また、同剤は日本人における単独投与での有効性及び安全性は確立していないため、「HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること」が、用法・用量に関連する使用上の注意として記載されている。
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・アステラス製薬株式会社 ニュースリリース