調製や投薬を行う医療従事者の作業曝露の危険性
テバ製薬株式会社は4月18日、抗がん剤に代表される細胞毒性を有する薬剤の調製に用いる閉鎖式薬物移送システム(CSTD)「TEVADAPTOR(R)」より、5種類の製品を4月15日より発売したと発表した。
抗がん剤はがん細胞に作用するだけでなく、正常細胞にも毒性を示すことが知られている。化学療法を行う上で、調製や投薬を行う医療従事者の作業曝露の危険性は非常に大きな課題であり、日本がん看護学会、日本臨床腫瘍学会および日本臨床腫瘍薬学会が共同し、曝露対策に関する合同ガイドラインを作成し、2015年7月に発刊されている。
素材や形状の工夫により刺さりやすさを向上
今回発売されたのは、「TEVADAPTOR バイアルアダプタ (バイアル口径:13mm、20mm対応)」「TEVADAPTOR シリンジアダプタII」「TEVADAPTOR コネクティングセット(オス型)」「TEVADAPTOR ルアーロックアダプタ」「TEVADAPTOR スパイクポートアダプタ」の5製品。
TEVADAPTORは、2層構造のTOXI-GUARD(R)システムを備えることにより、抗がん剤調製時の曝露を防止し、カチッと押し込むだけのワンタッチ操作で、簡単に薬剤調製を行えることが特長だという。
TOXI-GUARDシステムは、バイアルからシリンジに薬液を採取する際に使用するバイアル アダプタ内に備えられており、疎水性メンブレンフィルターとチャコールフィルターによる二層構造によってバイアル内部の無菌性を担保するとともに、揮発した薬剤がバイアル 外へ漏れ出すことを防止。TOXI-GUARDを通して、無害な空気のみの出入りが可能となるため、圧操作なしで薬剤の調製が可能だという。
なお、4月15日から同社抗がん剤専用サイト ONCOLOGY-NAVI(医療関係者向けサイト:http://www.teva-seiyaku.com/ForMedical 内)では、TEVADAPTORの専用ページを開設。製品情報およびTEVADAPTORを使用した抗がん剤調製方法の紹介動画を公開している。
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・テバ製薬株式会社 プレスリリース