ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎患者(代償性肝硬変患者を含む)を対象として
MSD株式会社は4月19日、経口のC型慢性肝炎治療薬「エルバスビル」(一般名)および「グラゾプレビル水和物」(一般名)が、4月1日に厚生労働省より優先審査に指定されたと発表した。
エルバスビルおよびグラゾプレビル水和物は、2016年3月11日に製造販売承認申請を行ったジェノタイプ1型のC型慢性肝炎患者(代償性肝硬変患者を含む)を対象とする治療薬として開発されたNS5A阻害剤とNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤。患者は、この2種類の経口抗ウイルス薬を1日1回投与する。
米国ではエルバスビル/グラゾプレビル水和物 経口配合剤として承認
日本における肝がんによる死亡者数は1975年以降急増しており、2013年には約3万人が死亡し、肺がん、胃がんに次いでがん死亡の第3位を占める。また、肝がんの原因の約80%はC型肝炎ウイルス由来であるとされるが、C型慢性肝炎の推定患者数は、肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150万~200万人と考えられている。
米国では1月28日に、「ZEPATIER(TM)」(一般名:エルバスビル/グラゾプレビル水和物 経口配合剤)が、米国食品医薬品局(FDA)による優先審査の結果、C型肝炎ウイルス(HCV)ジェノタイプ1、4型のC型慢性肝炎患者(代償性肝硬変患者を含む)を対象とするリバビリン併用、または非併用の治療薬として承認されている。
同社は、C型慢性肝炎治療を含む感染症治療などの急性期医療領域を重点分野と位置づけ、今後も革新的な医薬品の開発を目指したいとしている。
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・MSD株式会社 ニュースリリース