世界で40万以上の症例実績を有する術中診断ツール
日本アルコン株式会社は4月15日、白内障手術で使用されるORA術中波面収差解析装置「ORA(TM) System」を同日より販売すると発表した。
画像はリリースより
ORAシステムは、白内障治療における眼内レンズ(IOL)の挿入術時に使用される術中診断ツール。現在、世界540の施設に設置され、40万以上の症例実績を有しているという。医師は、術中リアルタイムで患者の屈折情報が把握できるため、より最適なIOL度数および固定位置が選択でき、見え方に対する患者満足度をさらに高めることが期待されるという。
IOL挿入術では、術前診断してレンズ度数や固定位置を事前に設定するが、切開や水晶体除去などをすることで目の状態が変化するため、設定した度数や固定位置に誤差が生じることがある。特に僅かな差が結果に影響を及ぼす可能性がある多焦点や乱視用のIOL移植においては、より正確なデータを使用することが望まれているという。
最適なレンズ度数と固定位置をリアルタイムで提案
日本アルコンは、眼表面の特徴をとらえて手術をガイドする「VERION(TM)イメージガイドシステム」や、前嚢切開、角膜切開、水晶体核分割をフェムトセカンドレーザーで行う「LenSx(R)眼科用レーザー手術装置」、白内障手術をより安全に効率よくできる「CENTURION(R) VISION SYSTEM」など、白内障手術を多角的に支援する数々の製品を開発・販売してきた。
今回発売の新製品は、屈折情報を術中リアルタイムに提供できる日本初の装置として、より精度の高い手術をサポート。手術によって生じる変数を最適化してフィードバックすることや、世界中の手術結果をもとに手術によって生じる変数を定期的に最適化・アップデートできることが特長としている。さらに、症例を重ねるごとに医師の手技にあったIOL定数・惹起乱視を検証。医師ごとにカスタマイズされた手術を提案することで、高度な手術を行う医師をサポートし、患者の術後の見え方に対するニーズに応えることが期待できるという。
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