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ヒュミラ、中等~重症の活動期クローン病の小児に対する承認勧告をCHMPから取得-アッヴィ

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2016年04月11日 PM02:00

治癒法が解明されていない慢性疾患・小児クローン病

米アッヴィ社は4月4日、欧州医薬品庁の欧州ヒト用医薬品委員会()が、中等症および重症の活動期にあるクローン病の小児患者(6歳以上)のうち、栄養療法ならびに副腎皮質ステロイドおよび/または免疫調節剤等の既存治療で効果が不十分である、もしくはこのような治療に不耐容または禁忌である患者の治療に対して「(R)」(一般名:)の承認を勧告したと発表した。

小児クローン病は慢性炎症性の消化管疾患。症状が再燃し、活動性となり、症状を引き起こす期間があることが特徴。このような期間が発現したのち寛解期に入る場合があり、寛解期には症状が消失あるいは軽減する。腹痛、体重減少および下痢などの兆候・症状に加えて、成長や思春期の遅延等、この年齢層に特有の複数の点で小児患者に悪影響を及ぼす。

今回承認勧告を受けたヒュミラは、13年以上前に関節リウマチに関する承認を最初に取得して以来、90か国以上で承認を取得。世界的に承認されている13の適応症で、全世界の95万5,000人以上の患者の治療に使用されている。

大規模臨床実験で安全性と有効性のプロファイルを確認

今回の承認勧告は、中等症または重症の活動期にあるクローン病を有する6~17歳の患者を対象とした「IMAgINE-1試験」の結果に基づくもの。同試験は、これまでで最も大規模の多施設共同、無作為化、非盲検導入試験に続く、二重盲検維持療法試験。中等症または重症の活動期にあるクローン病は、小児クローン病活動インデックス(PCDAI)がベースライン時に30超とされている。

同試験では、ヒュミラによる4週間の導入療法期として、体重40kg未満の患者では0週時および2週時にそれぞれ80mgおよび40mgを、体重40kg以上の患者では0週時および2週時にそれぞれ160mgおよび80mgを皮下投与。導入療法期ののち、188例の患者を標準用量群または低用量群に1:1の比で無作為割り付けし、二重盲検下でヒュミラを投与した(標準用量群:体重40kg未満の患者では20mgを隔週投与、体重40kg以上の患者では40mgを隔週投与。低用量群:体重40kg未満の患者では10mgを隔週投与、体重40kg以上の患者では20mgを隔週投与)。

その結果、26週時に臨床的寛解を達成した患者が63名(33.5%)で、標準用量ヒュミラ群(36/93)は低用量ヒュミラ群(27/95; P=0.075)に比べて高い寛解率だった。臨床的寛解はPCDAIスコアが10未満と定義した。また52週時にも、標準用量ヒュミラ群(31/93)が低用量ヒュミラ群(22/95; P=0.100)に比べて高い寛解率だったという。

なお、医薬品販売承認申請(MAA)の審査は、中央承認審査方式で実施されている。承認された場合、販売承認は欧州連合加盟国全28か国、ならびにアイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェーで有効となる。(横山香織)

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