英国の治療GLで点頭てんかんの第一選択薬
サノフィ株式会社は3月28日、アルフレッサ ホールディングス株式会社の子会社で医薬品等製造事業を行うアルフレッサ ファーマ株式会社と共同開発した抗てんかん薬「サブリル(R)散分包500mg」(一般名:ビガバトリン)について、厚生労働省より製造販売承認を取得したことを発表した。
同剤は、1989年に英国で抗てんかん薬として承認され、英国の治療ガイドラインでは点頭てんかんの第一選択薬のひとつに位置付けられている。日本においては1990年代に抗てんかん薬として開発が行われたが、海外での不可逆性の視野狭窄の副作用の報告を受け、開発が中止されていた。米国では、同様に視野狭窄が問題視されたが、最終的にベネフィット・リスクの観点から2009年に承認され、点頭てんかんや難治性のてんかんの治療薬として厳格な管理下で使用されており、同剤は現在、50か国以上で販売されている。
投与には医師、薬剤師、患者の登録が必要
点頭てんかんは、小児慢性特定疾患治療研究事業の対象疾患であり、小児期の稀な難治性のてんかん。攣縮(スパズム)、ヒプスアリスミアといわれる異常脳波及び精神運動発達遅滞が特徴で、発生率は出生10,000件に対して2~5人と推定されている。
同剤は、日本で未承認薬であったため、個人輸入により治療に用いられてきた。こうした背景から、関連学会の要望に基づき2010年に厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で評価が行われ、ベネフィット・リスクの観点から、医療上の必要性が高い薬剤としてサノフィが開発要請を受けた。サノフィとアルフレッサ ファーマでは、点頭てんかん患者を対象とした臨床試験を日本で実施し、海外のデータに日本人でのエビデンスを加え、2015年4月に製造販売承認申請を行ったとしている。
なお、同剤のプロモーション活動ならびに販売はアルフレッサ ファーマが実施し、製品の供給はサノフィが行う。また、同剤を投与するには医師、薬剤師、患者の登録が必要となる。
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・サノフィ株式会社 プレスリリース