薬学部を有する四国の3大学と千葉県の3大学は23日、6大学間の連携協定を締結した。遠隔講義システムによる共同授業、災害やへき地医療に対応できる薬剤師の養成教育などを、2地域の6大学7薬学部が連携して推進する。
2地域での連携体制は、文部科学省の大学間連携共同教育推進事業に採択され、2012年度から構築が進められてきた。さらなる薬学教育改革を進めるためにも、四国、千葉の6大学7薬学部が連携して共同事業を実施し、意見を交換することが相互の事業を展開する上で最善とし、連携協定を締結した。
四国では徳島文理大学薬学部、同香川薬学部、徳島大学薬学部、松山大学薬学部の3大学4薬学部が連携。その一環として、各大学薬学部の特色のある講義を録画してオンデマンドで配信し、遠隔地にある他校の学生や教員が閲覧できる共同授業体制を構築した。今後はこの仕組みを千葉にも拡大し、6大学7薬学部が相互に講義を閲覧できる体制を作り上げていく。
さらに、2地域がそれぞれ取り組んできた薬剤師の養成教育についても連携を図る。これまで四国の3大学4薬学部は、災害やへき地医療に対応できる薬剤師の養成教育を実施してきた。千葉県でも千葉大学、城西国際大学、千葉科学大学の3薬学部と千葉県薬剤師会、千葉県病院薬剤師会、NPO法人医薬品適正使用推進機構が連携し、救急災害薬学、薬物乱用防止、在宅医療などの領域で活躍できる薬剤師の養成に取り組んできた。
これら2地域における薬剤師養成のノウハウを共有し、今後は、災害やへき地医療に対応できる薬剤師の養成教育や、在宅医療の実践に関する意見交換などを連携して推進する。