2種の経口抗ウイルス薬を併用、1日1回投与
MSD株式会社は3月11日、C型慢性肝炎治療薬である「エルバスビル」(一般名)および「グラゾプレビル水和物」(一般名)の製造販売承認申請を行ったことを発表した。
エルバスビルはNS5A阻害剤、グラゾプレビル水和物はNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤で、ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎患者(代償性肝硬変患者を含む)を対象とする治療薬として開発された。この2種類の経口抗ウイルス薬を1日1回投与して用いる。
米国では製品名「ZEPATIER」として承認済み
米国では米国食品医薬品局(FDA)による優先審査の結果、1月28日に、「ZEPATIER(TM)」(一般名:エルバスビル/グラゾプレビル水和物 経口配合剤)として、C型肝炎ウイルス(HCV)ジェノタイプ1、4型のC型慢性肝炎患者(代償性肝硬変患者を含む)を対象とするリバビリン併用または非併用の治療薬として承認を取得している。
日本におけるC型慢性肝炎の患者は、肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150~200万人もいると推測される。肝がんによる死亡者数は近年増加の傾向にあり、肺がん、胃がんに次いでがん死亡の第3位を占める。この肝がんの原因の約8割は、C型肝炎ウイルス由来であるという。
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・MSD株式会社 ニュースリリース