54社が応募、優秀賞5社が公開最終審査に挑む

3月14日、経済産業省・厚生労働省主催の「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2016」の公開最終審査が都内で行われ、MRT株式会社の遠隔診療・健康相談サービス「ポケットドクター」が最優秀賞を受賞した。

最優秀賞の馬場MRT社長（中央）らファイナリスト5名

ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2016は、経済産業省が主催する「ヘルスケア産業の最前線2016」の一環として、地域を支えるヘルスケアサービス事業者の事例紹介や新たなビジネス創造にチャレンジする企業を支援することを目的に開催されたイベントで、今年初めて開催された。

記念すべき第一回目のテーマは「動き始めた次世代のヘルスケア産業」。国家課題の解決に資する社会的なインパクト、成長性・将来性（事業実現性）、新規性・革新性を選考基準として行われた一次審査に54社が応募。その後、二次審査を経て、この日、ファイナリスト（優秀賞）に選出された5社のプレゼンテーションが行われた。

MRTの馬場社長「日本を代表する企業に」

最優秀賞を受賞したMRT代表取締役社長の馬場稔正氏は「日本を代表する企業となって、日本のヘルスケアメディカルを世界に広げたい。まだサービスを開始しておらず今後、いろいろな問題や課題が出てくるだろうが、日本の医師と一緒に、世界で活躍できる企業として頑張りたい」と喜びを語った。

主催者の経済産業省 商務情報政策局 商務情報政策統括調整官の吉（「吉」はつちよし）本豊氏は、「行動変容を促す『刺さる』指摘と、より良いサービスとケアを提供することが大事。そのためには、最近話題のビッグデータなどデータ根拠に基づいたサービスが登場するだろう。今回のファイナリスト5社は、データを大事にしているという点でおおむね共通。ヘルスケアと情報産業が融合した新しいビジネス、チャレンジの誕生を歓迎したい」とコメントした。

なお、同コンテストには、旭硝子株式会社や朝日新聞、ゼビオホールディングス株式会社ら15社がサポート企業として参加。ファイナリスト5社のサービスに対して技術アドバイス、試作品の製作支援などが行われる予定。

ファイナリスト5社とプレゼンテーション演題は以下の通り。

・株式会社竹屋旅館「糖尿病の方も一緒に食べられるごちそう」
・株式会社ミナカラ「自宅で薬剤師に相談しながら薬を手に入れられるWEBサービス『ミナカラ』」
・株式会社イデアクエスト「赤外線センサーを使用した無接触・無侵襲の体動検知装置を装備した医療機器・介護機器の製造販売」
・株式会社こころみ「高齢者と家族の関係を深める『会話サービス』と『親史作成サービス』」
・MRT株式会社「遠隔診療・健康相談サービス『ポケットドクター』」

（QLifePro編集部）