厚生労働省保険局医療課の中井清人薬剤管理官は、薬事日報のインタビューに応じ、2016年度調剤報酬改定で新設された「かかりつけ薬剤師指導料」(70点)について、要件を緩めて算定しやすくした結果、「メリットが感じられない」など、「かかりつけ薬剤師に対して批判が出た瞬間に次がなくなる」とし、「(要件は)厳しく、丁寧に育てる」ことが大事との認識を示した。また、今回の改定で、いわゆる大型門前薬局を想定した「調剤基本料3」(20点)を創設したことや、調剤基本料の「特例点数」の範囲を拡大したことにも言及。医薬分業の最大のメリットは、「複数の医療機関からの処方箋を受けて一元管理すること」とし、今後も「集中率を下げる努力が求められる」と述べた。
■医師との連携も重要
中井氏は、かかりつけ薬剤師指導料について、調剤報酬において、「人に対する初めての評価」とした上で、「かかりつけ薬剤師はこれからの重要なキーワードになる。丁寧に育てることが大事」との考えを示した。