開発品「GSK2315698」および「GSK2398852」が対象
グラクソ・スミスクライン株式会社は3月10日、全身性アミロイドーシスを対象疾患としたGSKの開発品「GSK2315698」および「GSK2398852」が、日本医療研究開発機構(AMED)の希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業として採択されたと発表した。
同事業は、希少疾病用医薬品の製造販売承認取得を目指す研究開発型企業等におけるヒト初回投与試験実施前およびヒト初回投与試験以降の開発を推進するため、その環境整備の一環として、一定の開発費用を補助する。
2015年制定の難病法で指定された疾患のひとつ
アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれるナイロンに似た線維状の異常蛋白質が全身のさまざまな臓器に沈着し、機能障害をおこす病気の総称。複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性のもの(全身性アミロイドーシス)と、ある臓器に限局してアミロイドが沈着する限局性のもの(限局性アミロイドーシス)に分けられる。
全身性アミロイドーシスの代表的なものとしては、免疫グロブリン性アミロイドーシス(ALアミロイドーシス)があり、国内における患者数は数百人と推測されている。なお、全身性アミロイドーシスは、2015年制定の難病法によって指定された306疾患の中に含まれている。
今回、支援事業として採択されたGSK2315698とGSK2398852による治療は、アミロイド沈着を除去し、臓器機能を改善することが目的。全身性アミロイドーシスの新たな治療法として開発を推進すべく、AMEDにより国内における開発早期の支援事業の1つとして採択された。
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・グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース