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アトピー性皮膚炎を対象とした「Nemolizumab」の第2相試験結果を米国皮膚科学会で報告-中外製薬

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2016年03月09日 PM01:30

抗IL-31レセプターAヒト化モノクローナル抗体

中外製薬株式会社は3月6日、アトピー性皮膚炎を対象として開発中の抗IL-31レセプターAヒト化モノクローナル抗体「nemolizumab(CIM331)」の第2相国際共同治験の成績を、米国・ワシントンDCにて開催中の米国皮膚科学会年次総会(The American Academy of Dermatology)にて報告したことを発表した。報告は現地時間3月5日10:00からのLate-breaking Research Forumsにて行われた。

同剤は、-31レセプターA(IL-31RA)を標的とした、抗IL-31レセプターAヒト化モノクローナル抗体。IL-31は、そう痒誘発性サイトカインであり、アトピー性皮膚炎および透析患者におけるそう痒の発生に関与していることが報告されている。同剤はIL-31 とそのレセプターの結合を競合的に阻害することにより、IL-31の生物学的作用を抑制し薬効を発揮する。

Late-breaking Research Forumsは、最新の臨床・基礎研究を紹介するものであり、最新の価値ある試験結果が採択される。新規治療、特に未承認薬あるいは未承認の適応に対する重要な試験結果が優先されている。

主要項目で有意な改善、入眠潜時、全睡眠時間の発表も

今回発表された第2相国際共同治験では、中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者264名を対象に、CIM331の有効性および安全性について検討を行った。同試験成績の解析により、12週時における有効性および忍容性が確認されている。患者は4つのCIM331群(0.1mg/kg、0.5mg/kg、2.0mg/kgそれぞれ4週間ごとに皮下投与、2.0mg/kgを8週間ごとに皮下投与)と、プラセボ群にランダム登録された。

その結果、主要評価項目である12週時のそう痒VAS変化率について、 CIM331投与群でプラセボ群に対する有意な改善が認められた。さらに皮膚炎スコアであるEASI(皮膚炎の重症度)およびsIGA(皮膚炎の総合的な重症度を評価する尺度)、睡眠の質を評価する項目として入眠潜時、全睡眠時間も発表された。(大場真代)

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