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抗精神薬「エビリファイ持続性水懸筋注用」、三角筋への投与で追加承認取得-大塚製薬

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2016年03月04日 PM01:00

臀部筋肉内投与だけでなく、三角筋への投与が可能に

大塚製薬株式会社は3月2日、「」(一般名:)の持続性注射剤である「(R)持続性水懸筋注用300mg、400mg、および300mgシリンジ、400mgシリンジ」(一般名:アリピプラゾール水和物)について、三角筋への投与を追加する医薬品承認事項一部変更の承認を取得したと発表した。同剤は、統合失調症の適応で2015年5月から国内販売しており、これまでは臀部筋肉内への投与のみ承認されていた。


画像はリリースより

統合失調症患者は国内で約71万人と推定されており、症状の再発を防ぐために継続した治療が必要と言われている。しかし、統合失調症においては病識の欠如や認知機能障害などの問題のため、他の慢性疾患に比べても服薬継続が難しく、統合失調症や統合失調感情障害を対象とした調査では、服薬不良と診断された患者の割合は57%との報告もある。また、経口投与の場合、退院後1週目からアドヒアランスの低下が目立ち、その後6か月間で服薬不良と判断された患者は4割以上に上るとの報告もある。

医療従事者の負担軽減、患者の心理的負担軽減に期待

同剤は、4週間に1回の投与で効果が持続する筋注用製剤。服薬不良の患者の症状の悪化、再発の防止を目的に開発されたという。今回の三角筋投与が可能になったことで、服を脱がずに投与部位を露出できることから、医療従事者の負担軽減、患者にとっても心理的負担の軽減が期待されている。

海外では「Abilify Maintena(R)」の製品名で、米国で2013年より統合失調症の適応で販売を開始、欧州では2014年から販売し、27か国に広がり、またカナダ、オーストラリアでも販売している。臀部筋への投与に加えて三角筋への部位追加は、2015年1月に欧州、同年7月に米国で承認されている。

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