■事業承継した治験で発覚
SMOのイーピーミントが医薬品卸サンキの子会社サンキ・クリニカルリンクからSMO事業を引き継ぎ実施した治験で、CRCが血圧測定時刻を改ざんしていたことが分かった。旧サンキ社から転籍したCRCが治験実施計画書に規定された手順を守らず、血圧測定後に採血しなければならないところを、採血後に血圧を測定。その逸脱を正すため、事実でない血圧測定時刻をワークシートに記載する不正を行った。改ざんは治験開始後から行われ、昨年12月にサブ担当についた他のCRCが被験者対応した時に発覚した。SMOによるデータ不正は、エシックの患者日誌改ざん事件が明るみに出たばかりで、相次ぐ治験での不正に歯止めがかからない状況が続いている。
イーピーミントが昨年4月に譲受した旧サンキ社のSMO事業を引き継いだ治験で事件が発覚した。関与した医療機関は1施設、CRCは旧サンキ社からイーピーミントに転籍した1人。この担当CRCは血圧を測定し、その後採血すると治験実施計画書に規定された業務を、採血後に血圧を測定する逆の手順で行ってしまった。