■7月に確認試験実施へ
日本薬剤師研修センターは、日本医療薬学会、日本病院薬剤師会、日本薬学会、日本薬剤師会を含む5団体が、薬剤師の生涯教育の新たな評価の仕組みとなる「薬剤師生涯学習達成度確認試験」を実施することについて合意したことを明らかにした。試験を7月31日に実施し、受験資格は免許を取得してから5年以上の薬剤師に与えられる。試験は当初、総合薬剤師の認定制度を視野に入れて実施することを想定していたが、各団体との調整の結果、確認試験という形でスタートを切ることとなった。
確認試験は、生涯学習を一定期間、継続的に行っている薬剤師を対象とし、筆記によって行われる。受験資格は、「免許取得後5年以上」のほかに、「所属する団体ごとに別に定める要件」を満たす必要がある。受験料は、5団体のいずれかに所属している場合は1万円で、それ以外は2万円とする予定。
受験会場については、現在、受験希望に関するサンプリング調査を行っている段階で、調査結果をもとに決定する予定だ。
研修センターは、「5団体の合意が得られたのは、あくまで大まかな実施要項」としており、今後、変更される場合もあるという。また、内閣府の公益認定等委員会との調整など、「公益法人として新たな事業を実施するために必要な手続きが完了していない」段階にあることから、詳細については「状況を勘案しながら決定する」としている。
生涯学習を評価する仕組みとしては、医療薬学会が「認定薬剤師認定試験」、日病薬が「日病薬病院薬学認定薬剤師制度」を実施。日薬には、日薬生涯学習支援システム(JPALS)があり、JPALSのクリニカルラダー(CL)レベル6の試験については、確認試験を共用する方向性が示されていた。
各団体で独自の生涯学習評価システムが存在する中、5団体が共通の評価の仕組みに参加する方向で検討が進められていた。