医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 「andexanet alfa」の開発・販売でPortola社と提携契約締結-ファイザーと米BMS

「andexanet alfa」の開発・販売でPortola社と提携契約締結-ファイザーと米BMS

読了時間:約 1分24秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年02月08日 PM12:30

FDAへの生物学的製剤承認申請完了

米国のブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社は2月4日、第Xa因子阻害剤に対する中和剤として開発中の「」について、日本で開発・販売する提携契約をPortola Pharmaceuticals社と締結したことを発表した。

この契約は、米国および欧州での同剤に関する既存の臨床開発協力関係に基づくもの。2015年12月、Portola社は同剤について、FDAへの生物学的製剤承認申請(BLA)を完了し、申請受理を待っているという。FDAは、迅速承認プロセスに基づき、処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA)の期日を2016年8月17日に設定した。Portola社では、2017年にEUで申請を行う予定。

Portola社は契約の条件に基づき、1500万ドルの前払金を受け取るとともに、今後の薬事的マイルストーンで2000万ドル、売上高に基づくマイルストーンで7000万ドル、および同剤の純売上高に基づく報酬を受け取ることになる。ブリストルとファイザーの両社は共同出資し、日本における同剤の開発・販売を行う予定。Portola社は、これまでどおり日本以外での同剤の権利を保有し、製造供給に責任を負うこととなる。

第Xa因子阻害剤服用中の患者に役立つことに期待

同剤は、「(R)」(一般名:)を含む、第Xa因子阻害剤の中和剤。現在は、米国および欧州で第3相臨床開発段階にある。修飾されたヒト第Xa因子分子であり、血中で、経口剤および注射で投与された第Xa因子阻害剤を特異的に標的とし補足するデコイとして作用する。いったん結合すると、第Xa因子阻害剤は第Xa因子に結合して阻害することができなくなり、通常の止血プロセスが回復する。

エリキュースは、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者における虚血性脳卒中と全身性塞栓症の発症抑制を適応として、日本を含めた地域または国で承認。日本では、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制を適応として承認されている。

andexanet alfaが、大出血および緊急手術が必要な一部のエリキュースおよび他の第Xa因子阻害剤服用中の患者に役立つことが期待される。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK
  • シベプレンリマブ、IgA腎症P3試験で主要評価項目を達成-大塚製薬
  • チルゼパチド、肥満症の日本人対象P3試験で有意な体重減少効果-リリー
  • エブリスディ2年データ、SMA小児の多くが独立歩行可能となったことを示す-ロシュ
  • 点滴ライン整理用の「カラフルホルダー」開発、ワンタッチで長さ調節可-東北大ほか