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高齢者の歩きスマホの危険性明らかに-東北大

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2016年02月05日 PM01:00

歩きスマホ中の左右の脳活動、スマホ操作と歩行への注意に別々に関与

東北大学は2月3日、同大学病院肢体不自由リハビリテーション科の竹内直行院内講師らのグループが、歩きスマホ中の左右の脳活動はスマホ操作と歩行への注意に別々に関与していることを明らかにしたと発表した。これは、歩きスマホ中の脳活動を初めて明らかにした重要な報告となる。


画像はリリースより

近年、歩きスマホ中の事故が社会的な問題となっているが、歩きスマホと脳活動の関係性や、脳活動が歩きスマホ動作に与える影響は全くわかっていなかった。そこで、研究グループは、微弱な光で安全に脳活動を評価できる光トポグラフィ装置を用いて歩きスマホ中の前頭部の脳活動を調べ、スマホ操作および歩行変化との関係性を調査した。

高齢者へのリハビリ訓練や手法開発の発展に期待

スマホ操作には数字を順番に押すタッチゲームを使用し、若い健康な人と高齢で健康な人を対象として研究を行った結果、歩きスマホ中に若い人、高齢者ともに前頭部が活性化する傾向を認めた。若い人は左の前頭部が活性化する人ほど歩行中のスマホ操作を上手に行うことができ、また、右の前頭部が活性化する人ほど歩きスマホ中に安全な歩行を選択する傾向にあった。一方、高齢者は歩きスマホ中に前頭部が活性化しても、歩きスマホ操作は上手に行えず、安全な歩行にもつながらなかったとしている。

今回の研究成果は、脳活動を利用した歩きスマホ中の転倒予防の機器開発、歩きスマホ時に脳が活性化することを応用した新たな高齢者へのリハビリテーション訓練や手法開発の発展につながると考えられる。

なお、研究は、文部科学省科学研究費補助金の支援を受けて行われ、研究成果はイギリスの科学誌「BMC Neuroscience」オンライン版に2月1日付けで掲載された。

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