片頭痛患者の7割、治療に満足しておらず
大塚製薬株式会社の米国子会社アバニア社は、成人の急性片頭痛の治療薬として開発してきた「AVP-825」について、製品名「ONZETRA(TM)Xsail(TM)(オンゼトラ・エクセル)」でFDAより販売承認を取得したと発表した。今回の承認では、片頭痛の前兆の有無にかかわらず急性片頭痛が対象となる。
画像はリリースより
米国疾病管理予防センター(CDC)の報告によると、米国には3700万人以上の片頭痛患者がいる。米国では、トリプタン製剤が標準治療として年に1400万件以上処方されているが、その半分以上のシェアを持つのがスマトリプタン(主に100mg錠)。インターネットによる2,500件におよぶ調査では、片頭痛の治療に66%の患者が満足していないことが明らかになっており、片頭痛で困っている患者の多くは、早く効き副作用の少ない新薬を切望している。
吸収よく局所的に作用、即効性に期待
大塚製薬によると、同剤は、新規のデバイスであるXsailを用いて、スマトリプタンの乾燥粉末剤を1吸入11mg(1回用量2吸入22mg)服用する片頭痛薬として、唯一即効性のある製剤。スマトリプタンは片頭痛に20年以上安全に使用されているが、冠状動脈不全や冠状動脈攣縮のある患者には使用できない。
鼻腔内へ薬剤を届ける新規デバイスであるXsailは、呼気を動力源とした特徴的な経鼻デリバリーシステム(ブレスパワードシステム)。最初で唯一の技術により、通常の鼻スプレーでは薬剤を届けにくい鼻の奥深くまで効率よく薬剤を届けることができるため、吸収が早く、局所的に作用することによって、即効かつ優れた効果が期待できるとしている。
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・大塚製薬株式会社 プレスリリース