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【医薬品第二部会】日本発MEK阻害剤が登場-抗癌剤など4品目を了承

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2016年02月03日 AM11:00


■三価混合ワクチンで新用量

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は1日、ノバルティスファーマの抗癌剤「メキニスト錠」、「タフィンラーカプセル」など4品目の承認と一部変更承認を審議し、了承した。

●審議品目
▽タフィンラーカプセル50mg、同75mg():新有効成分のダブラフェニブメシル酸塩を含有するBRAF阻害剤。BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫を効能・効果とする。BRAF V600変異型のセリン/スレオニンキナーゼを阻害することにより、効果を発揮する。類薬には、、オプジーボ、ヤーボイ、ダカルバジンなどがある。

用法・用量は、1回150mgを1日2回空腹時に経口投与する。希少疾病用医薬品で、再審査期間は10年。既に海外では、世界52カ国・地域で承認されている。

▽メキニスト錠0.5mg、同錠2mg(ノバルティスファーマ):有効成分のトラメチニブジメチルスルホキシド付加物を含有するMEK阻害剤。日本たばこが創製した。タフィンラーカプセルと併用のみで使用できる。MEK1、MEK2のリン酸化を阻害することにより、BRAF V600変異のある腫瘍の増殖を抑制する。

用法・用量は、タブラフェニブとの併用で1回2mgを1日1回空腹時に経口投与する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では、世界35カ国・地域で承認されている。

▽ハラヴェン静注1mg():有効成分のエリブリンメシル酸塩を含有する抗癌剤で、悪性軟部腫瘍の効能・効果を追加した。類薬には、ヴォトリエント錠、アドリアシン注用などがある。

用法・用量は、1日1回1.4mg/m2(体表面積)を2~5分間かけて週1回静脈内投与する。これを2週連続で行い、3週目は休薬する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。

悪性軟部腫瘍の効能・効果での海外承認はない。米国と欧州では昨年7月に承認申請が行われ、審査中。

▽トリビック(阪大微生物病研究会):有効成分の沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンを含有し、百日せき、・破傷風の予防を効能・効果とする。今回、第2期予防接種の沈降ジフテリア破傷風混合トキソイドに代わる定期接種化を視野に、第1回目の追加免疫時の用法・用量を追加した。

用法・用量は、第1回目の追加免疫には、初回免疫後6カ月以上の間隔を置いて、0.5mLを1回皮下に注射する。以後の追加免疫には、0.5mLを1回皮下に注射する。

再審査期間は4年。2011年の厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会で第2期予防接種における百日せきの抗原を含むワクチンの追加接種の検討が報告され、一部学会からも関連要望書が提出されていた。海外承認はない。

●報告品目
▽ネクサバール錠200mg():有効成分のソラフェニブトシル酸塩を含有する抗癌剤。これまで分化型に限定していた甲状腺髄様癌の効能・効果を見直し、髄様癌、未分化癌等も含めた根治切除不能な甲状腺癌に改めた。

海外では分化型甲状腺癌の効能・効果で世界93カ国で承認されているが、未分化癌、髄様癌での承認はない。

▽オプジーボ点滴静注20mg、同100mg():有効成分のニボルマブ(遺伝子組み換え)を含有し、根治切除不能な悪性黒色腫の用法・用量として、1回3mg/kg(体重)の2週間間隔投与を追加した。

●2件をオーファン指定
この日の部会では、MSDの「MK-8228」、武田薬品の「イキサゾミブクエン酸エステル」を希少疾病医薬品に指定することを了承した。予定される効能・効果は、造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス(CMV)血症、CMV感染症の発症抑制となっている。造血幹細胞移植患者数は、13年で年間3510例。既にCMVの治療薬は承認されているが、発症抑制に対する薬剤は存在せず、医療上の必要性が高いと判断した。

イキサゾミブクエン酸エステルの予定される効能・効果は、再発または難治性の多発性骨髄腫。同疾患に対しては、ボルテゾミブを含む多剤併用化学療法が用いられているが、同剤は多発性骨髄腫に対するプロテアソーム阻害剤として初めての経口剤となるため、医療上の必要性が高いと判断した。

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