薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会は15日、パブリックコメントを踏まえて修正した「黄体ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドライン」(GL)を大筋で了承した。GLは、この日の部会での意見を踏まえてさらなる修正を加え、2月上旬にも公表される。
修正GL案は、尿検体を用いて黄体形成ホルモン(LH)を検出する検査キットを開発する企業に向けたもの。検査キットは排卵日予測の補助に用いる。
パブコメに寄せられた意見を踏まえ、添付文書の「してはいけないこと」の欄に「避妊の目的で排卵日を予測するために使用することには適していないので、避妊の目的で用いてはならない」ことを明確化した。
また、その理由を説明するための「解説」と「Q&A」に「精子が3日以上生存する可能性があること」を追記した。いずれも、検査薬の精度面で「検査が陰性だから妊娠しないということはないことに留意すべき」とのパブコメ意見を踏まえた対応。
これらの注意事項については、文字色などで内容が適切に伝わるよう各社が工夫して表示することになった。
一般検査薬の販売後には、適正に使用されることを目的とし、2年間の適正使用調査と購入者の確認のためのセルフチェックシートの配布を行うなどの要件も課すこととした。GLがまとまり次第、企業は一般用検査薬の申請が行えるようになる。
一方、一般用の排卵日検査薬のリスク区分は今後、薬食審医薬品等安全対策部会で審議するが、この日の部会では、日本薬剤師会の生出泉太郎副会長が「薬剤師による丁寧な説明が必要ではないか」と述べ、第1類医薬品に分類するよう求めた。